ヨガアライアンスの調査「Yoga in the World 」

2023年11月にヨガアライアンスは、世界10か国におけるヨガの実践状況を調査し、その結果を発表しました。この「Yoga in the World (世界のヨガ)」調査は、ヨガのトレンド、公衆の認識、およびヨガを実践する上での障壁、等を明らかにすることを目的として行われました。

 

1. 概要

メンタルヘルスとストレス解消:
ヨガを始める主な動機が、柔軟性からメンタルヘルスとストレス解消に変化していることが判明しました。

人口統計の不平等:
アメリカでは、ヨガコミュニティが白人女性に偏っており、特にアジア系、黒人、ヒスパニック系のコミュニティが過小評価されています。

包摂性の必要性:
ヨガを普及させるためには、より多様性を考慮した包括的なアプローチが必要です。

 

2. アメリカのヨガの現状

2022年には3,840万人のアメリカ人がヨガを実践し、2016年から4.6%増加しましたが、依然として白人女性が多数を占めており、多様性の欠如が課題として浮上しています。

 

3. 定性調査の結果

フォーカスグループ調査(少人数のグループで意見や感想を話し合う調査)では、非実践者がヨガを単なるフィジカルエクササイズと見なしていることが明らかになりました。ヨガコミュニティ内での多様性の欠如が指摘され、より包括的な取り組みが求められています。

 

4. 日本のヨガコミニティに与える影響

「Yoga in the World (世界のヨガ)」調査の結果は、日本のヨガコミュニティにも大きな影響を与える可能性があります。特に、メンタルヘルスやストレス解消がヨガを始める主な動機となっていることから、日本でも同様のトレンドが見られるでしょう。

また、調査が強調する包摂性の必要性は、日本におけるヨガの普及や、多様な背景を持つ人々へのアクセス拡大にも影響を及ぼすと考えられます。ヨガコミュニティの多様性を高める取り組みが、日本のヨガ文化をより豊かにするでしょう。


調査の詳細は、ヨガアライアンスの公式ウェブサイトで確認できます。

 

著者:Hiroshi Funakoshi
2006年からバリ島に移住。UTLでは、インターナショナルリレーションを担当し、海外のパートナーや組織との連携を元ヨガティーチャーの立場から推進。コロナ禍以降は、オンラインヨガ事業の責任者も兼務。